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狩野哲郎「a tree as a city」

2017年1月21日 - 2017年2月25日
新しい植物, 2015

 ユカ・ツルノ・ギャラリーは狩野哲郎の個展「a tree as a city」を2017年1月21日(土)から2月25日(土)まで開催致します。3年ぶりの個展となる本展では、狩野が近年取り組んでいる鳥や小動物、虫や微生物などによる植物の認識をテーマにした「あたらしい植物 / New plants」シリーズを中心に、彫刻とドローイングを発表します。

 狩野は一貫して、生物学者フォン・ユクスキュルの環世界の概念をもとに、人間の生活圏に生きる身近な生物がそれぞれの知覚によって見出す世界の多様性に興味をもっています。既製品を本来の用途からズラして組み合わせたり、植物や鳥といった「他者の視点」を作品に内在させたりしながら、狩野が生み出す風景は、彫刻や絵画としての既存の構成を残しつつも、美術とは別の価値観と多様な存在に向けられた世界観が同居しています。

 本展タイトル「a tree as a city」は、建築学者/建築家のクリストファー・アレグザンダーの論文「都市はツリーではない」(原題 A city is not a tree)に由来しています。彼は、都市計画に見られる人工的な枠組みであるツリーダイアグラムを批判し、時間をかけて作り上げられる豊かな関係性を持つセミ・ラティス構造の「自然都市」を提唱しました。狩野はその自然都市に、ユクスキュルのそれぞれの生物にとって異なる役割を持つ複合的環境としての木を重ね合わせています。

 また、建築と環境デザインを学んでいた狩野は、人間の意図からこぼれおちるような価値や意味を植物観察によって見出してきました。近年は植物園など美術とは異なった場でも制作を行い、鳥の認識に焦点を置いていた従来よりも、彫刻やインスタレーションに使うパーツはひと回り小さく細密なスケールへと落とし込まれています。本展では植物をモチーフに、虫や微生物など植物を取り囲むマクロな世界観を導きながら、細部がそれぞれの生物にとって固有性を獲得しながら全体を生み出していくような複数的な世界の想像を促します。

作家プロフィール

1980年宮城県生まれ。2005年東京造形大学造形学部デザイン学科卒業。2007年同大学院造形研究科美術研究領域修士課程修了。近年の主な個展に、「自然の設計 / Naturplan」(ブルームバーグ・パヴィリオン・プロジェクト、東京都現代美術館パブリック・プラザ、東京、2011年)、「純粋な標識 / Clear signs, Vivid tones」(ハラ ミュージアム アーク、群馬、2012年)、「あいまいな地図、明確なテリトリー / Abstract maps, Concrete territories」(モエレ沼公園 ガラスのピラミッド、札幌、2013年)、主なグループ展に、「呼吸する環礁-モルディブ-日本現代美術展」(モルディブ国立美術館、モルディブ、2012年)、「庭をめぐれば」(ヴァンジ彫刻庭園美術館、静岡、2012年)、「想像しなおし」(福岡市美術館、福岡、2014年)、「芸術植物園」(愛知県美術館、愛知、2015年)など。

開催概要

狩野哲郎「a tree as a city」
会期:2017年1月21日 – 2月25日
開廊時間: 火 – 木、土 11:00 – 18:00、金 11:00 – 20:00
休廊日: 月、日、祝
オープニングレセプション: 1月21日(土)18:00-20:00
会場: ユカ・ツルノ・ギャラリー
東京都品川区東品川1-33-10 TERRADA Art Complex 3F

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