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Viewing space vol.002: mamoru「a long listening journey of a Possible thiStory especially of Japanese & Dutch & something more/あり得た(る)かもしれないその歴史を聴き取ろうとし続けるある種の長い旅路、特に日本人やオランダ人その他もろもろに関して」
ユカ・ツルノ・ギャラリーは、天王洲のアートコンプレックス内共有ビューイングスペースにて、mamoruの新シリーズのスクリーニングを10月29日(土)から12月3日(土)まで開催いたします。新シリーズ『a long listening journey of a Possible thiStory especially of Japanese & Dutch & something more / あり得た(る)かもしれないその歴史を聴き取ろうとし続けるある種の長い旅路、特に日本人やオランダ人その他もろもろに関して』は、約2年間ハーグ王立芸術アカデミー/王立音楽院・大学院に在籍しながら、リサーチと制作を進めてきたものです。
mamoruはこれまで、「聴くこと」から知りうる過去、現在、未来/架空のオルタナティブな世界観を提示してきました。身近な物や行為から生まれる微かな音をとりあげた『日常のための練習曲』に始まり、ある場所にまつわる歴史上の人物、出来事をとりあげ、資料やインタビュー、フィールドレコーディングを通して「音風景」を書きおこした『THE WAY I HEAR』などを経て、テキストを”想像のためのスコア”として捉えた制作活動を行っています。
今回発表する新シリーズは、17世紀にオランダで出版され、西洋社会に「日本」の人々や暮らし、文化、歴史を初めて体系的に紹介したある地理本から着想されています。当時の情報源であった宣教師や貿易商らの手紙や報告書などのテキストをもとに、想像力によって生み出された「日本」のイメージは誤読をはらむものでしたが、後にヨーロッパで広く読まれ、多くの人々に「リアル」なものとして受け取られていました。mamoruは、そのような実際の過去でもなく全くの想像の世界でもない「あり得た(る)かもしれない」複数の世界が、現在でもどこかで共振し続けているかもしれないと考えています。誇張されたお辞儀などのエキゾチシズムと結びついた身体描写や動作といった新たな視点を取り入れながら、フィクションを持ち込むことでそのような世界と現代との接続を試みています。
スクリーニングでは、このシリーズのレクチャー・パフォーマンスの記録映像と映像2作品を公開します。スクリーニングの最終日である12月3日(土)にはアーティストトークも予定されています。この機会にぜひご高覧ください。
作家プロフィール
1977年大阪生まれ。2001年ニューヨーク市立大学音楽学部卒業、2016年ハーグ王立芸術アカデミー/王立音楽院・大学院マスター・アーティステック・リサーチ修了。平成27年度文化庁新進芸術家海外研修制度研修員。主な展示に「再考現学 / Re-Modernologio」(2011年 青森国際芸術センター)、「虹の彼方 こことどこかをつなぐ、アーティストたちの遊飛行 」(2012年 府中市美術館)、「MEDIA ART/KITCHEN, SENSORIUM」 (2013年 アヤラ美術館、マニラ)、「他人の時間」(2015年 東京都現代美術館、2016年Queensland Art Gallery、ブリスベン)、レクチャー・パフォーマンスに「他人の時間」(2015年 国立国際美術館)など。
開催概要
Viewing space vol. 002: mamoru
「あり得た(る)かもしれないその歴史を聴き取ろうとし続けるある種の長い旅路、特に日本人やオランダ人その他もろもろに関して」
会期:2016年10月29日(土)- 12月3日(土)
開廊時間: 11:00-18:00(火・水・木・土)/ 11:00-20:00(金)/ 日・月・祝休廊
オープニングレセプション:2016年10月29日(土)18:00-20:00
* アーティストトーク:2016年 12月3日(土)15:00-
協力:小松音響研究所